死亡事故の影響大きく、シンドラー撤退
平成28年4月5日、シンドラーエレベータ株式会社(以下「シンドラエレベータ」)は、日本におけるエレベーターやエスカレーター(以下「昇降機」)の保守、修理及び改修などのサービス事業を日本オーチス・エレベータ株式会社(以下「日本オーチス」)に売却することを発表した。
これに伴って、シンドラーはもう一つの日本事業である、様々なメーカーの製品に対応可能な昇降機サービス事業者であるマーキュリーアシェンソーレ株式会社の全株式も日本オーチスに売却。
日本での点検や修理などの事業と、社員約390人を、および事業資産を移管させた新会社の全株式も年内に売却する予定であるという。
シンドラーの日本法人であるシンドラーエレベータ自体は訴訟や捜査対応の人員だけが残る形で存続し、事故に関わる捜査や訴訟に引き続き対応するとのことだ。エレベーターで2位、エスカレーターでは1位の世界シェアを持つシンドラーグループは、実質的に日本の昇降機事業から撤退する。
シンドラーエレベータについては、平成18年6月に東京都港区のマンションで高校生が同社製エレベーターに挟まれ死亡する事故があり、点検責任者が業務上過失致死罪に問われていた。これを受けて、近年は全くエレベーターの受注がない状態が続いていたという。
(画像はシンドラーエレベータHP)

シンドラーエレベータ株式会社 プレスリリース
http://www.schindler.com/jp/internet/ja