「この仕事は憂鬱だから後回しにしよう」「締め切りまで時間があるから今はいいや」と仕事を先延ばしにした経験はありませんか。
このような先延ばしは、百害あって一利なしです。どうして先延ばしにすることがいけないのか、どうすれば改善することができるのかを紹介していきます。
先延ばしにすることがいけない3つの理由
■ストレスが増大する仕事を先延ばしにすると、そのときは一時的に楽になるかもしれません。しかし、仕事が消えてなくなるわけではないので、結果的に未来の自分にしわ寄せがいきます。
仕事の締め切りが迫ってくるにつれ「あのときやっていればよかったのにどうしてできなかったんだ」と自分を責めてしまい、余裕がない自分にいらだって余計にストレスが蓄積していきます。
■集中力が低下する先延ばしにするということは、それだけ完成が遅れるということです。ほかにも仕事を掛け持ちでやっている場合、終わっていない仕事がいくつも残っていると落ち着かず、集中力の低下をまねきます。集中力が低下すれば仕事の質も落ちかねません。
■周りからの信用を失う仕事の締め切りが迫り「あの仕事の進捗はどうなっている?」と上司や仲間に聞かれたとします。
当然、上司や仲間はある程度進んでいることを期待しているので、仕事を先延ばしにして「全然終わっていません」ではびっくりされてしまいます。
締め切りになんとか間に合わせようと、余裕なく仕事をしている姿を見せてしまうと、「もっと早くやっておけばよかったのに」「スケジュール管理もできないのか」と思われてしまうことでしょう。
先延ばしの結果締め切りに間に合わなかった、という事態は社会人として避けるべきです。また仮に間に合ったとしても、先延ばしの癖がついて、同じことを繰り返してしまえば「あいつはだらしないやつだ」と信用を失うことにもなります。
先延ばしを改善する3つの方法
■とりあえずやってみる面倒でも苦手でも、とりあえずやってみましょう。人間には、「始めたものは終わらせたくなる」という心理的な傾向があります。これを「ツァイガルニク効果」といいます。
いちど手をつけてしまえば「終わらせたい」というスイッチが入るので、先延ばしにする傾向にある人には有効な方法です。試しに5分でもよいので仕事に着手してみましょう。
■小さな目標を設定してこなす例えば「10日後までに営業電話を50件かける」という目標があったとします。
50件という数字だけ見ると憂鬱な気持ちになってしまうかもしれませんが、「1日5件かける」という小さな目標に置き換えてみると、できそうな気がしてきませんか。
難しそうに見える仕事も、小さな目標を設定してこなしていくことで最終的な目標にたどり着くことができます。
■ひとりでハードルを上げない仕事を先延ばしにする人の中には、真面目な性格であるが故に先延ばしにしてしまうという人がいます。
このタイプの人は「完璧にこなさなければ」「期待以上の結果を出さなければ」と自分でハードルを上げてしまった結果、「あとでじっくりやろう」と先延ばしにしてしまうのです。
与えられた仕事に対して、自分ができる最大限のことをするのは悪いことではありません。
ただ、自分では100点を目指して頑張っても、そもそも相手は100点を求めていない可能性もあります。「80点でもよいから早く仕事を終わらせて欲しい」と思っているかもしれないのです。
仕事をお願いされた時点で、相手がどういう成果を求めているのか、最低限どこまでやればよいのかについて共有しておきましょう。その最低限のラインをクリアして、余力があればより良いものを作る、というイメージでいると心も楽になるでしょう。
まとめ
仕事を先延ばしにすることには「ストレスが増大する」「集中力が低下する」「周りからの信用を失う」の3つのデメリットがあります。
成果物のクオリティが落ち、周りからの信頼を失ってしまうのは良いことではありません。癖になる前に改善していきましょう。
「とりあえずやってみる」「小さな目標を設定してこなす」「ひとりでハードルを上げない」これら3つを試してみてください。
(画像は写真ACより)